王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
エメリーネに指名されたヨハンも鼻が高いだろう。
「そうですが……もったいないお話です」
だが、ラモン伯爵家がエメリーネと懇意にしているというのは誰でも知っている話だ。その娘の婚約者が補佐官に望まれたとなれば、心ない言葉だって届くかもしれない。
「そのような言葉に負けていたら、エメリーネ様の補佐官なんて務まりませんよ」
シーラの言葉が心強い。これで、補佐官候補一人が決まった。ヨハンはテレジア神が言うところの敵も味方でもない者。アルマスに援助を受けている家柄の者だが、シーラの婚約者。板挟みのように見えるかもしれないが、ヨハン本人はさほど気にしないだろう。むしろ、アルマス側の人間がいれば、少しは気を許すのではないだろうか。
着替えをすませたエメリーネは執務室へと足を向ける。これから数日は、贈り物に対するお礼状を用意することで時間はつぶれるだろう。
その合間に聖堂に足を運び、テレジア神に祈りを捧げ、教えを乞うつもりだ。
「エメリーネ様、こちらのお礼状は素晴らしいですね」
そう言って笑顔を向けてくるのはアルマスだ。内容を確認してほしいと、エメリーネが彼を呼びつけた。
「そうですが……もったいないお話です」
だが、ラモン伯爵家がエメリーネと懇意にしているというのは誰でも知っている話だ。その娘の婚約者が補佐官に望まれたとなれば、心ない言葉だって届くかもしれない。
「そのような言葉に負けていたら、エメリーネ様の補佐官なんて務まりませんよ」
シーラの言葉が心強い。これで、補佐官候補一人が決まった。ヨハンはテレジア神が言うところの敵も味方でもない者。アルマスに援助を受けている家柄の者だが、シーラの婚約者。板挟みのように見えるかもしれないが、ヨハン本人はさほど気にしないだろう。むしろ、アルマス側の人間がいれば、少しは気を許すのではないだろうか。
着替えをすませたエメリーネは執務室へと足を向ける。これから数日は、贈り物に対するお礼状を用意することで時間はつぶれるだろう。
その合間に聖堂に足を運び、テレジア神に祈りを捧げ、教えを乞うつもりだ。
「エメリーネ様、こちらのお礼状は素晴らしいですね」
そう言って笑顔を向けてくるのはアルマスだ。内容を確認してほしいと、エメリーネが彼を呼びつけた。