王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
 そうだった。
 ところどころ、思い出によって大事な話が中断されてしまうが、エメリーネはオディロンに補佐官を推薦してほしいとお願いしに来たのだ。
 それなのに突きつけられた条件が、オディロンとの結婚。あげく、子を産めとは。
 求婚するにしても、もう少し言い方というものがあるだろう。
「えぇ。なぜ、わたくしの結婚相手があなたなの?」
「不満か?」
 そうやってエメリーネの気持ちを確かめるような意地悪な言い方が不満なだけで、彼との結婚そのものは、国のために必要だというなら受け入れる覚悟はある。
 ただそれは表向きの理由であって、心の奥では密かに期待しているエメリーネもいるのだ。
「いえ、必要であれば受け入れます」
「必要であるかないかで言えば、必要だな。君は、友好国の王族や貴族を相手にと考えているようだが、今、この国が荒れているのは理解しているのだろう?」
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