王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「約束しただろ? 次はここにお菓子を用意すると」
どうやらあれは冗談ではなかったらしい。ほんの些細なことなのに、こうやってきっちり守ってくれるのがオディロンなのだ。
しかし今日は、ここにお茶をしに来たわけではない。
「オディロン。わたくしは、先日の返事をしに来ました」
カップをテーブルの上に戻し、エメリーネはすっと姿勢を整えた。両手は膝の上にのせて、軽く握る。
「そうだな。それが俺との約束だったはず」
「はい……」
返事をしつつもゆっくり頷いたエメリーネは、深く息を吐いた。
「それで、エメリーネ王女の返事は? 俺と結婚するのか?」
どこか軽い口調だったが、彼の赤褐色の眼差しは真剣そのものである。
「……はい。あなたとの縁談、お受けします」
受けると決めたときから、頭の中で何度もどうやって返事をするかを考えていたが、その考えなどすべてが吹っ飛んだ。ただ、心臓だけは荒波のように激しく動いている。
どうやらあれは冗談ではなかったらしい。ほんの些細なことなのに、こうやってきっちり守ってくれるのがオディロンなのだ。
しかし今日は、ここにお茶をしに来たわけではない。
「オディロン。わたくしは、先日の返事をしに来ました」
カップをテーブルの上に戻し、エメリーネはすっと姿勢を整えた。両手は膝の上にのせて、軽く握る。
「そうだな。それが俺との約束だったはず」
「はい……」
返事をしつつもゆっくり頷いたエメリーネは、深く息を吐いた。
「それで、エメリーネ王女の返事は? 俺と結婚するのか?」
どこか軽い口調だったが、彼の赤褐色の眼差しは真剣そのものである。
「……はい。あなたとの縁談、お受けします」
受けると決めたときから、頭の中で何度もどうやって返事をするかを考えていたが、その考えなどすべてが吹っ飛んだ。ただ、心臓だけは荒波のように激しく動いている。