王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
祈りを終えたエメリーネが立ち上がると、祈りの間の隅で控えていたシーラの元へと向かう。
「わたくしは告解室に行きます」
「はい。では、私は祈りを捧げた後は待合室でお待ちしております」
いつもはエメリーネの隣で祈るシーラだが、今日はオディロンの姿を見つけたため、彼女は隅のほうで控えていたのだ。こういうさりげない気遣いができるのが、シーラである。
石像の前で跪くそんな彼女を横目で見送り、エメリーネは告解室に入る。
簡素な椅子に腰掛け、小さな扉のついた衝立へと顔を向けた。
「迷える同士よ。今日はどのような話をテレジア神に伝えたいのでしょうか」
幾度となく耳にしたベルトルトの声。この声を聞けば、廃れた心に光が入り込んだかのように希望が持てたのは一度目の人生のとき。今は、寄り添いながらも背中を押してくれる力強いもの。
「はい、わたくしの近況を報告しに来ました。テレジア神の教えに従い、補佐官が三人決まりました」
特に補佐官の中でも女性のエリナは、エメリーネの味方として採用した女性。今は、エリナに指摘され、貴族名鑑にも目を通すようになったが、彼女の教育は厳しく、勉強を終えた頃にはぐったりしてしまうといった愚痴も、テレジア神は「そうですね」と穏やかな声で促していた。また、社交における振る舞い方や、王女として担うべき政務なども学んでいると伝えた。
「わたくしは告解室に行きます」
「はい。では、私は祈りを捧げた後は待合室でお待ちしております」
いつもはエメリーネの隣で祈るシーラだが、今日はオディロンの姿を見つけたため、彼女は隅のほうで控えていたのだ。こういうさりげない気遣いができるのが、シーラである。
石像の前で跪くそんな彼女を横目で見送り、エメリーネは告解室に入る。
簡素な椅子に腰掛け、小さな扉のついた衝立へと顔を向けた。
「迷える同士よ。今日はどのような話をテレジア神に伝えたいのでしょうか」
幾度となく耳にしたベルトルトの声。この声を聞けば、廃れた心に光が入り込んだかのように希望が持てたのは一度目の人生のとき。今は、寄り添いながらも背中を押してくれる力強いもの。
「はい、わたくしの近況を報告しに来ました。テレジア神の教えに従い、補佐官が三人決まりました」
特に補佐官の中でも女性のエリナは、エメリーネの味方として採用した女性。今は、エリナに指摘され、貴族名鑑にも目を通すようになったが、彼女の教育は厳しく、勉強を終えた頃にはぐったりしてしまうといった愚痴も、テレジア神は「そうですね」と穏やかな声で促していた。また、社交における振る舞い方や、王女として担うべき政務なども学んでいると伝えた。