王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「オディロンよ? オディロン・ベルジュ公爵。彼であるなら、わたくしの相手にぴったりだと思いませんか?」
「オディロンか……」
足を組んだ父王は、顎に手を当て考える。
「彼もまた、エメリーネの婚約者候補の一人ではある。だが、この国における彼の立場は弱い。戦うことに明け暮れ、政務をおろそかにしているのではという噂もある」
「お父様、噂は噂です。実際、彼が軍に力を入れているのは事実ですが、政務をおろそかにしているわけではありません」
ただアルマスの妨害にあっているだけだ。
「そうだとしても、エメリーネの相手として不足はないか? 近隣国の、例えばジオグ国の王子とかはどうだ?」
王妃の母国ということもあって、父王はジオグ国を贔屓しているのだ。しかもジオグ国には王子が三人いたはず。
「お父様。今、この国は決して豊かとは言えません。特に地方では貧困にあえいでいる者もおります。そのような状況で、国外の者を王配に迎えれば、逆にこの国を乗っ取られる可能性だってあります。だからわたくしは、国内の有力貴族とつながったほうがいいとは思いませんか?」
これはオディロンの言葉だ。しかしエメリーネが力強い声で訴えれば、父王も「うぅむ」と唸った。そこをエメリーネはたたみかける。
「オディロンか……」
足を組んだ父王は、顎に手を当て考える。
「彼もまた、エメリーネの婚約者候補の一人ではある。だが、この国における彼の立場は弱い。戦うことに明け暮れ、政務をおろそかにしているのではという噂もある」
「お父様、噂は噂です。実際、彼が軍に力を入れているのは事実ですが、政務をおろそかにしているわけではありません」
ただアルマスの妨害にあっているだけだ。
「そうだとしても、エメリーネの相手として不足はないか? 近隣国の、例えばジオグ国の王子とかはどうだ?」
王妃の母国ということもあって、父王はジオグ国を贔屓しているのだ。しかもジオグ国には王子が三人いたはず。
「お父様。今、この国は決して豊かとは言えません。特に地方では貧困にあえいでいる者もおります。そのような状況で、国外の者を王配に迎えれば、逆にこの国を乗っ取られる可能性だってあります。だからわたくしは、国内の有力貴族とつながったほうがいいとは思いませんか?」
これはオディロンの言葉だ。しかしエメリーネが力強い声で訴えれば、父王も「うぅむ」と唸った。そこをエメリーネはたたみかける。