王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「それって、オディロン・ベルジュ公爵以外に、ふさわしい方がいらっしゃって? 彼ならば、幼いころから知っている仲でもあります」
父王は顎に手を当てたまま、何も言わない。会話のない二人の間には、気味悪いほどの静かな時間が流れる。
だが、それを先に打ち破ったのは父だった。
「王族の婚姻には、議会の承認が必要だ。彼らが認めれば問題ないだろう」
「お父様……?」
つまり父は、エメリーネの相手としてオディロンを認めたということだ。胸の奥がトクトクと音を立てている。
「ありがとうございます、お父様……」
目頭が熱くなったエメリーネは、それを父に悟られないように、お茶を飲む。
「……ところで、お父様」
カップを戻しつつ、エメリーネは話題を変える。
「わたくし、今日も聖堂へ行ってまいります。お父様はいかがなさいますか?」
ピクリと父の肩が震えた。
父王は顎に手を当てたまま、何も言わない。会話のない二人の間には、気味悪いほどの静かな時間が流れる。
だが、それを先に打ち破ったのは父だった。
「王族の婚姻には、議会の承認が必要だ。彼らが認めれば問題ないだろう」
「お父様……?」
つまり父は、エメリーネの相手としてオディロンを認めたということだ。胸の奥がトクトクと音を立てている。
「ありがとうございます、お父様……」
目頭が熱くなったエメリーネは、それを父に悟られないように、お茶を飲む。
「……ところで、お父様」
カップを戻しつつ、エメリーネは話題を変える。
「わたくし、今日も聖堂へ行ってまいります。お父様はいかがなさいますか?」
ピクリと父の肩が震えた。