王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
 国王が朝議の場でエメリーネの結婚を話題にしてから、何かと慌ただしい。その慌ただしい朝議の場で、アルマスはまるで演説でもするかのように、こう訴えた。
「国王陛下。他の者にも平等に機会をいただきたい。そのため、エメリーネ王女と交流を深めるパーティーを開きたいのです」
 国王はぴくりとこめかみを震わせ、反応を見せるものの、まだ返事はない。
「半年ほど前に、エメリーネ王女の誕生日パーティーが開かれましたが、怪我をされたエメリーネ王女はすぐに退場されてしまいました」
 アルマスの言葉に同調するように、黒いオーラの人間たちはうんうんと頷く。
 父王はどうすべきかと顔をしかめ、エメリーネを気遣うように様子をうかがってくるが、それに笑顔で答える。
「さすが、タルボット宰相閣下。素敵な提案ですね。では……準備なども都合もありますから、二十日後に開くのはどうでしょう?」
 堂々とした姿のエメリーネの提案に、アルマスも「エメリーネ王女がそうおっしゃるなら」と、パーティーの日程が決まった。
 そこから、交流会という名のパーティーの準備で、城内は慌ただしくなる。
 またこれを機に、エメリーネとお近づきになろうと考える者は、アルマスを出し抜けるのではと期待をもち始めた。
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