王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「では、クロック公爵夫人はわざわざジオグ国で買い付けたと?」
「違うと思いますよ」
口調は丁寧なのに、どこかオディロンを彷彿とさせる言い方だ。
「ただ、夫人がつけている宝石は、僕の母が君の母親へ贈ったものとよく似ています。この世に二つとないものだと聞いていたのですがね」
「そのような珍しいものを、わざわざ宝物庫から盗んでクロック公爵夫人が身につけるでしょうか……?」
珍しいものだからこそ、国内で売買したら目立つだろう。まして盗んですぐに身につけるなど、自分が盗みましたといっているようなものだ。
「ということは、夫人は知らずにその宝石を手にした……とか? どこか遠くに売り払ったのに、巡り巡って夫人が手にしたというのも考えられるのでは?」
国外に宝飾類を売りさばくような人物は一人しか思い浮かばない。
「おっと、エメリーネ王女。その顔は、犯人に心当たりがあると言っているようなものですね」
星光に照らされるレジスは、恍惚とした笑みを浮かべていた。
「違うと思いますよ」
口調は丁寧なのに、どこかオディロンを彷彿とさせる言い方だ。
「ただ、夫人がつけている宝石は、僕の母が君の母親へ贈ったものとよく似ています。この世に二つとないものだと聞いていたのですがね」
「そのような珍しいものを、わざわざ宝物庫から盗んでクロック公爵夫人が身につけるでしょうか……?」
珍しいものだからこそ、国内で売買したら目立つだろう。まして盗んですぐに身につけるなど、自分が盗みましたといっているようなものだ。
「ということは、夫人は知らずにその宝石を手にした……とか? どこか遠くに売り払ったのに、巡り巡って夫人が手にしたというのも考えられるのでは?」
国外に宝飾類を売りさばくような人物は一人しか思い浮かばない。
「おっと、エメリーネ王女。その顔は、犯人に心当たりがあると言っているようなものですね」
星光に照らされるレジスは、恍惚とした笑みを浮かべていた。