王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「いえ、今日はゆっくりお休みになられてください。ただ、ジオグ国のレジス王太子殿下が滞在しておりますので」
 つまり、レジス王太子の相手をしなければならないのだろう。オディロンがつれてきたなら、彼が面倒をみればいいのに、と心の中でぼやく。だが、レジス王太子の滞在を許しているのは父王であるが。
 結局、エメリーネが目覚めたのは昼近くであったため、その日は昼過ぎまで、自室でゆったり過ごすことにした。
 その後は、執務室で昨夜のパーティーの参加者、そして共に踊った相手を確認する。贈り物の目録はすでに届けられており、どうやら式部官たちも学習したらしい。
 エメリーネはそれをエリナと確認し、お礼状をどうするかと相談し始めた。
 そうやって、少しずつ仕事を行っていると、シーラが「レジス王太子殿下が、エメリーネ様の都合をうかがいたいそうです」とやってきた。どうやら彼は、エメリーネと話をしたいらしい。
「では、東屋で一緒にお茶はいかがかしら? わたくしも、ちょうど休憩したいと思っていたところだから」
 レジス王太子がこちらに滞在する理由も、それとなく聞き出しておきたい。
 エメリーネがシーラとエリナを連れて東屋へと向かえば、侍女たちがいそいそとお茶会の用意を整えており、席についたところですぐに、レジスもやってきた。
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