王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
だがこそこそと「あれがエメリーネ王女か」と、ささやいている者もいる。この場にいる者たちにとって、お飾りの王、世間知らずの無知な王女という構図ができあがっているにちがいない。
「わたくしは、わたくしの生涯の伴侶として、オディロン・ベルジュ公爵を望みます」
わっと驚きと歓声が上がり、議会に参加している者の視線が一斉にオディロンへと向いた。と同時に、アルマスのオーラがぶわっと黒い炎を放つ。
当のオディロンは、表情を崩さず腕を組み、涼しい顔を続けている。
「エメリーネ王女。いったい、何をおっしゃっているのですか!」
黒のオーラを蛇のような形に変えつつ、アルマスが反論してきた。
「何を? この場はわたくしの婚約を認める場ではありませんか? ですから、わたくしが望む伴侶の名をあげただけです」
「では、なぜ彼を……?」
屈辱に満ちているのか、アルマスのこめかみに浮き出る血管は今にもはち切れそうだ。
「わたくしの相手として彼以上にふさわしい者がおりますか? オディロン・ベルジュ公爵は前王妹の子の子という立場にあります。王族の血もほどよく引きながらも、わたくしと結婚するには問題のない立場であると認識しております。また、国軍の第一師団長として自ら一師団を率いて蛮族を制圧いたしました」
「わたくしは、わたくしの生涯の伴侶として、オディロン・ベルジュ公爵を望みます」
わっと驚きと歓声が上がり、議会に参加している者の視線が一斉にオディロンへと向いた。と同時に、アルマスのオーラがぶわっと黒い炎を放つ。
当のオディロンは、表情を崩さず腕を組み、涼しい顔を続けている。
「エメリーネ王女。いったい、何をおっしゃっているのですか!」
黒のオーラを蛇のような形に変えつつ、アルマスが反論してきた。
「何を? この場はわたくしの婚約を認める場ではありませんか? ですから、わたくしが望む伴侶の名をあげただけです」
「では、なぜ彼を……?」
屈辱に満ちているのか、アルマスのこめかみに浮き出る血管は今にもはち切れそうだ。
「わたくしの相手として彼以上にふさわしい者がおりますか? オディロン・ベルジュ公爵は前王妹の子の子という立場にあります。王族の血もほどよく引きながらも、わたくしと結婚するには問題のない立場であると認識しております。また、国軍の第一師団長として自ら一師団を率いて蛮族を制圧いたしました」