王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
血走った目に、こめかみに浮かぶ血管、アルマスは再び机を叩き、身を乗り出した。
「根拠ですか……そうですね。宰相閣下は西側に鉱山をお持ちですよね?」
「それがどうした」
「どうやらその鉱山で働いている者の多くが、体調を崩しているとお聞きしています」
「鉱山の仕事はなかなか厳しいものがあるからな。慣れない者には辛いのではないのか?」
なるほど、とオディロンは頷くものの、その顔に微かな笑みを浮かべる。
「その鉱山で働いていた者が、なぜか私に助けを求めてきたのです。身体の震えが止まらない、力が入らないと。だから私は詳しく調べたわけです。宰相閣下の鉱山では何が採掘されるのか……」
「鉱物に決まっているだろう」
「えぇ、鉱物です。自然界にあるものですが、我々だって自然のすべてを把握しているわけではありません。だから、その鉱物が人体に悪影響を与えるものかどうか、きちんと調べる必要があるわけです」
両手を広げ、大げさに演説するオディロンの姿に、その場にいる者たちは黙って耳を傾けていた。
「宰相閣下が所有する鉱山で採掘できる鉱物、あれには人体にとって有害な物質が含まれていることがわかりました。長い時間をかけて、ゆっくり地面にしみこみ、地下水に溶け出しだ。そしてその水を飲んだ作業員が、不調を訴えたというわけです」
「根拠ですか……そうですね。宰相閣下は西側に鉱山をお持ちですよね?」
「それがどうした」
「どうやらその鉱山で働いている者の多くが、体調を崩しているとお聞きしています」
「鉱山の仕事はなかなか厳しいものがあるからな。慣れない者には辛いのではないのか?」
なるほど、とオディロンは頷くものの、その顔に微かな笑みを浮かべる。
「その鉱山で働いていた者が、なぜか私に助けを求めてきたのです。身体の震えが止まらない、力が入らないと。だから私は詳しく調べたわけです。宰相閣下の鉱山では何が採掘されるのか……」
「鉱物に決まっているだろう」
「えぇ、鉱物です。自然界にあるものですが、我々だって自然のすべてを把握しているわけではありません。だから、その鉱物が人体に悪影響を与えるものかどうか、きちんと調べる必要があるわけです」
両手を広げ、大げさに演説するオディロンの姿に、その場にいる者たちは黙って耳を傾けていた。
「宰相閣下が所有する鉱山で採掘できる鉱物、あれには人体にとって有害な物質が含まれていることがわかりました。長い時間をかけて、ゆっくり地面にしみこみ、地下水に溶け出しだ。そしてその水を飲んだ作業員が、不調を訴えたというわけです」