王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
40.
「わ、私は……盗んでおりません。王妃様のものは盗んでおりません! それを盗んだのは恐らく……」
クロック公爵の背後には灰色と紫が混じったようなオーラがめらめらと燃えており、それは赤黒く変化する。
「た、タルボット宰相閣下です」
「な、何を言う。クロック公爵。気でも触れたか?」
ざわつく場内を静かにさせたのは、国王だった。
「みな、静粛に。この場は、我が娘、エメリーネの婚約者を認める場だと思っていたが……どうやら宰相にはいろいろと疑惑があるようだ」
「陛下、誤解であります。これはすべて、この若造が……」
アルマスが慌てて取り繕ったところで、彼に向かう疑いの目が少なくなるわけではない。むしろアルマスが口を開けば開くほど、その疑惑の種は育っていく。
オディロンは唇に薄く笑みをのせた。
「宰相閣下。私の話はまだ終わっておりません。この若造の話を最後まで聞いてくれませんかね」
その言葉に一人が拍手をすると、他の者も同じように拍手をし始め、オディロンを後押しする。
クロック公爵の背後には灰色と紫が混じったようなオーラがめらめらと燃えており、それは赤黒く変化する。
「た、タルボット宰相閣下です」
「な、何を言う。クロック公爵。気でも触れたか?」
ざわつく場内を静かにさせたのは、国王だった。
「みな、静粛に。この場は、我が娘、エメリーネの婚約者を認める場だと思っていたが……どうやら宰相にはいろいろと疑惑があるようだ」
「陛下、誤解であります。これはすべて、この若造が……」
アルマスが慌てて取り繕ったところで、彼に向かう疑いの目が少なくなるわけではない。むしろアルマスが口を開けば開くほど、その疑惑の種は育っていく。
オディロンは唇に薄く笑みをのせた。
「宰相閣下。私の話はまだ終わっておりません。この若造の話を最後まで聞いてくれませんかね」
その言葉に一人が拍手をすると、他の者も同じように拍手をし始め、オディロンを後押しする。