王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「ありがとうございます」
拍手を制したオディロンは先を続ける。
「みなさん。半年前、国境のリマンドの街に蛮族が押し寄せてきたのを覚えていますか? あの時期に蛮族が街を襲うのは珍しいだけでなく、リマンドの街はコソラ辺境伯の領地であったと記憶しております」
「そうですが、それが何か?」
コソラ辺境伯は、椅子に座ったまま腕を組み、こめかみをひくつかせた。
「辺境伯なら私兵をお持ちでしょう? 本来であれば蛮族など、わざわざ国軍を動かすまでもないのではありませんか?」
オディロンの指摘に、他の者も「そういわれると……」と半年前の出来事でありながらも、関心を寄せる。
「だが、国軍を出すと決めたのは陛下ではありませんか? きっと、リマンドの街を思ってのことでしょう」
コソラ辺境伯が反論する。
「申し訳ない、ベルジュ公爵」
国王の謝罪に、また視線が一斉に動いた。
「半年前の余は、記憶が曖昧であった。確かに承認したのは余だが、なぜそうなったかを覚えていないのだ……」
拍手を制したオディロンは先を続ける。
「みなさん。半年前、国境のリマンドの街に蛮族が押し寄せてきたのを覚えていますか? あの時期に蛮族が街を襲うのは珍しいだけでなく、リマンドの街はコソラ辺境伯の領地であったと記憶しております」
「そうですが、それが何か?」
コソラ辺境伯は、椅子に座ったまま腕を組み、こめかみをひくつかせた。
「辺境伯なら私兵をお持ちでしょう? 本来であれば蛮族など、わざわざ国軍を動かすまでもないのではありませんか?」
オディロンの指摘に、他の者も「そういわれると……」と半年前の出来事でありながらも、関心を寄せる。
「だが、国軍を出すと決めたのは陛下ではありませんか? きっと、リマンドの街を思ってのことでしょう」
コソラ辺境伯が反論する。
「申し訳ない、ベルジュ公爵」
国王の謝罪に、また視線が一斉に動いた。
「半年前の余は、記憶が曖昧であった。確かに承認したのは余だが、なぜそうなったかを覚えていないのだ……」