王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「つまり、誰かが陛下の記憶が曖昧になるような毒物を飲ませていたと、そう考えるのが妥当でしょうか?」
オディロンが尋ねてみたものの、国王は答えられない。だが、半年前の国王と今の国王。その違いは誰が見ても明らかだ。
「誰が、そのようなことを?」
アルマスの言葉はわざとらしいが、まだアルマスは自分の不正を認めていない。オディロンが次から次へと言葉にしても、確実な証拠が欠けているからだ。
「ところで宰相閣下。近頃、ふらつきや身体の震えなどありませんか?」
オディロンがまたアルマスを見据えると、彼は血走った目を大きく見開いた。
「いえ。宰相閣下がいつも飲んでいるお茶は、国王陛下と同じものだとお聞きしておりますが、体調に変化はございませんか?」
「な、なんだと……?」
目の前で両手を広げるアルマスだが、その指先はぷるぷると小刻みに震えている。
「あの鉱物を、私の飲み物に? いや、あれはエメリーネ様からの贈り物……エメリーネ様、私を謀ったのですか! 私にも毒を盛ったのですか!」
怒りに満ちるアルマスの姿を見れば、彼が国王のお茶に毒を混入させていたと理解しただろう。そして、今までのオディロンの言葉が真実であったと。
オディロンが尋ねてみたものの、国王は答えられない。だが、半年前の国王と今の国王。その違いは誰が見ても明らかだ。
「誰が、そのようなことを?」
アルマスの言葉はわざとらしいが、まだアルマスは自分の不正を認めていない。オディロンが次から次へと言葉にしても、確実な証拠が欠けているからだ。
「ところで宰相閣下。近頃、ふらつきや身体の震えなどありませんか?」
オディロンがまたアルマスを見据えると、彼は血走った目を大きく見開いた。
「いえ。宰相閣下がいつも飲んでいるお茶は、国王陛下と同じものだとお聞きしておりますが、体調に変化はございませんか?」
「な、なんだと……?」
目の前で両手を広げるアルマスだが、その指先はぷるぷると小刻みに震えている。
「あの鉱物を、私の飲み物に? いや、あれはエメリーネ様からの贈り物……エメリーネ様、私を謀ったのですか! 私にも毒を盛ったのですか!」
怒りに満ちるアルマスの姿を見れば、彼が国王のお茶に毒を混入させていたと理解しただろう。そして、今までのオディロンの言葉が真実であったと。