王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
国王の合図を受けた侍従が、背丈の倍以上もある荘厳な扉を開いた。大広間には絢爛なシャンデリアが煌々と輝き、壁には王家の紋章が刻まれたタペストリーが揺れる。
「エメリーネ王女のご入場です」
父王にエスコートされ、大広間へ一歩踏み出すと、楽団による華やかな演奏が始まった。
一歩、一歩、王女エメリーネの存在を誇示するように歩を進めれば、拍手と歓声が、吹き抜けの大広間に響き渡る。国王が壇上の玉座へと座り、エメリーネもその隣に腰を落ち着けた。
国王が右手をゆっくり上げると、会場は静寂に包まれた。
たくさんの人々が集まっている。そしてやはり、各人が色のついた空気に包まれているのだ。主に黄色の空気をまとっている者が多い。他には、白や緑といった空気の人もいる。
(やっぱり、それぞれの人にそれぞれの色がある? だけど、色のついた空気を持つ人と持たない人の違いは何……?)
国王が口を開き、エメリーネは考えるのをやめた。
「今宵は、王女エメリーネの誕生日を祝う場に集まっていただき感謝する」
王妃が亡くなってからというもの、国王が公の場に姿を現すのは、これが初めてだ。誰もが固唾を飲んで、王の言葉に耳を傾ける。
「エメリーネ王女のご入場です」
父王にエスコートされ、大広間へ一歩踏み出すと、楽団による華やかな演奏が始まった。
一歩、一歩、王女エメリーネの存在を誇示するように歩を進めれば、拍手と歓声が、吹き抜けの大広間に響き渡る。国王が壇上の玉座へと座り、エメリーネもその隣に腰を落ち着けた。
国王が右手をゆっくり上げると、会場は静寂に包まれた。
たくさんの人々が集まっている。そしてやはり、各人が色のついた空気に包まれているのだ。主に黄色の空気をまとっている者が多い。他には、白や緑といった空気の人もいる。
(やっぱり、それぞれの人にそれぞれの色がある? だけど、色のついた空気を持つ人と持たない人の違いは何……?)
国王が口を開き、エメリーネは考えるのをやめた。
「今宵は、王女エメリーネの誕生日を祝う場に集まっていただき感謝する」
王妃が亡くなってからというもの、国王が公の場に姿を現すのは、これが初めてだ。誰もが固唾を飲んで、王の言葉に耳を傾ける。