王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
 曲が途切れたら、彼がいる場所とは反対側に抜けよう。きっとアルマスは、ベルトルトと別れたエメリーネをすぐに誘ってくるはずだ。
「ありがとうございました」
 ベルトルトが礼をし、二人はダンスの輪から抜け出した。
 デオバルトの元へエメリーネが向かおうとしたとき、誰かから声をかけられた。
「王女エメリーネ」
 うわっと、歓声が上がった。
「どうか、私と一曲踊っていただけませんか?」
 跪いてエメリーネの手を取り、ダンスに誘ってきたのはオディロンだった。

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