王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
絶望に打ちひしがれながらも、なんとか生きようと思っていたのは、もはや執念だった。
エメリーネは、自分が生まれたこの国を愛していた。両親と過ごした幸せな日々を、忘れられなかった。
いつからこの国は変わってしまったのだろう。王妃であった母が亡くなり、父が崩御してからは、すべてが大きく狂い出した。
国の実権は宰相と大臣たちに握られている。エメリーネがここで消えれば、国は彼らの欲望のままに荒廃し、隣国さえ巻き込むだろう。
だからエメリーネは決意した。この国を救うため、悪女の名を背負い、憎悪を一身に集めることを。いつか誰かが自分と腐敗した権力者を討ち、未来を切り開く日を信じて。
その結果、若きベルジュ公爵が反女王派の筆頭として名乗りを上げ、現王政に不満を持つ者たちをまとめてくれたのも、僥倖だった。
彼ならばきっとこの国を明るい未来へと導いてくれる。
そしてオディロンは、エメリーネが望んでいたとおり、大勢の仲間を引き連れ、反乱を起こし腐敗を一掃した。
「わたくしの侍女たちは……」
エメリーネの声は、炎の中でも静かに響く。
「俺の仲間が捕らえた」
エメリーネは、自分が生まれたこの国を愛していた。両親と過ごした幸せな日々を、忘れられなかった。
いつからこの国は変わってしまったのだろう。王妃であった母が亡くなり、父が崩御してからは、すべてが大きく狂い出した。
国の実権は宰相と大臣たちに握られている。エメリーネがここで消えれば、国は彼らの欲望のままに荒廃し、隣国さえ巻き込むだろう。
だからエメリーネは決意した。この国を救うため、悪女の名を背負い、憎悪を一身に集めることを。いつか誰かが自分と腐敗した権力者を討ち、未来を切り開く日を信じて。
その結果、若きベルジュ公爵が反女王派の筆頭として名乗りを上げ、現王政に不満を持つ者たちをまとめてくれたのも、僥倖だった。
彼ならばきっとこの国を明るい未来へと導いてくれる。
そしてオディロンは、エメリーネが望んでいたとおり、大勢の仲間を引き連れ、反乱を起こし腐敗を一掃した。
「わたくしの侍女たちは……」
エメリーネの声は、炎の中でも静かに響く。
「俺の仲間が捕らえた」