王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
8.
エメリーネの誕生日パーティーは、無事に終わった。華やかな会場でのダンスの時間、足を痛めて踊れなかったが、それでもエメリーネは優雅な振る舞いは崩さなかった。
父王の隣の席に腰掛け、静かに微笑を浮かべ続けている姿に、貴族たちも引き寄せられるように集まってきた。エメリーネはそこにいるだけで、会場を魅了したのだ。
退出する瞬間も、人々の視線がエメリーネを追いかける。オディロンは責任を負うかのように、エメリーネをそっと抱き上げた。それはまるで彼がエメリーネの足そのものになったかのように。
――お似合いの二人だわ……。
そんな声もちらほらとエメリーネの耳に届いてきたが、聞こえぬ振りをしてオディロンに身体を預ける。
その様子を鋭く睨みつけていたのは、もちろんアルマスだ。彼の瞳の奥には嫉妬と憎悪が燃えていた。背後から見える真っ黒いオーラは、今にも彼を呑み込んでしまいそうなほど大きく揺らめいていた。
だがエメリーネは、それを気にも留めず、オディロンの手で部屋まで戻ってきた。
自室に戻ったエメリーネは、侍女たちの手を借りて衣装を脱ぎ、湯浴みをすませ、やっと一息ついた。
父王の隣の席に腰掛け、静かに微笑を浮かべ続けている姿に、貴族たちも引き寄せられるように集まってきた。エメリーネはそこにいるだけで、会場を魅了したのだ。
退出する瞬間も、人々の視線がエメリーネを追いかける。オディロンは責任を負うかのように、エメリーネをそっと抱き上げた。それはまるで彼がエメリーネの足そのものになったかのように。
――お似合いの二人だわ……。
そんな声もちらほらとエメリーネの耳に届いてきたが、聞こえぬ振りをしてオディロンに身体を預ける。
その様子を鋭く睨みつけていたのは、もちろんアルマスだ。彼の瞳の奥には嫉妬と憎悪が燃えていた。背後から見える真っ黒いオーラは、今にも彼を呑み込んでしまいそうなほど大きく揺らめいていた。
だがエメリーネは、それを気にも留めず、オディロンの手で部屋まで戻ってきた。
自室に戻ったエメリーネは、侍女たちの手を借りて衣装を脱ぎ、湯浴みをすませ、やっと一息ついた。