王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
シーラだ。彼女の手が震え、眼鏡の奥の焦げ茶の瞳に怯えが宿る。
「えぇ、シーラ。わたくしの代わりにお願いするわ」
「エメリーネ様は足を怪我されております。このように長時間、このような場所で立たせておくのは心苦しいのですが? もし、時間がかかるようであれば……」
「気がまわらず申し訳ありません」
慌てた式部官長が、近くにあった椅子をエメリーネの側まで運ぼうとしている。
エメリーネは微笑み、シーラの手をそっと握った。
「いいえ。わたくしはもう出るわ。シーラが言うように、疲れてしまったの。シーラ、目録を式部官長から預かってちょうだい。それからアルマス」
不意に名を呼ばれ、彼は身を硬くした。
「先ほどの補佐官の件、よろしく頼みます。あなたの候補者がある程度決まったところで、面接の日時を決めましょう。近日中に、候補者のリストを用意していただけるかしら?」
「えぇ、シーラ。わたくしの代わりにお願いするわ」
「エメリーネ様は足を怪我されております。このように長時間、このような場所で立たせておくのは心苦しいのですが? もし、時間がかかるようであれば……」
「気がまわらず申し訳ありません」
慌てた式部官長が、近くにあった椅子をエメリーネの側まで運ぼうとしている。
エメリーネは微笑み、シーラの手をそっと握った。
「いいえ。わたくしはもう出るわ。シーラが言うように、疲れてしまったの。シーラ、目録を式部官長から預かってちょうだい。それからアルマス」
不意に名を呼ばれ、彼は身を硬くした。
「先ほどの補佐官の件、よろしく頼みます。あなたの候補者がある程度決まったところで、面接の日時を決めましょう。近日中に、候補者のリストを用意していただけるかしら?」