王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
表面上は国王を支える側近として振る舞いながら、徐々に国王の精神を蝕み、思考を操るようになった。そして、エメリーネ王女の婚約者としてアルマスを選ぶよう王に働きかけてきたのである。
だが国王はただ一つ、エメリーネの結婚相手だけは慎重に選ぼうとした。
その様子が、いっそうアルマスの苛立ちを募らせていた。
エメリーネの十七歳の誕生日パーティーは、社交デビューも兼ねていた。本来なら昨年行われるはずだったそのデビューは、王妃の突然の逝去によって延期となった。
この一年間、エメリーネに余計な知恵と力を与える者を遠ざけ、従順な王女を作り上げたと、アルマスはそう思っていた。
パーティーでエメリーネには、自分の瞳の色と同じ宝石をつけてもらうつもりで贈り物を準備し、事前に手渡そうとした。
しかし、それを受け取ったのは彼女ではなく、彼女付きの侍女だった。力のないラモン伯爵の娘に過ぎないと考え、側に置くことを許していたが、それは誤算だったのかもしれない。
そう思っていたが、娘に贈り物を受け取るよう命じたのは、エメリーネ本人だった。
どこかあどけなさの残る唇から発せられた拒絶の言葉は、アルマスの心に鋭く突き刺さる。
――彼女を屈服させたい。
そんな衝動が、心の奥底からふつふつと湧き上がる。
だが国王はただ一つ、エメリーネの結婚相手だけは慎重に選ぼうとした。
その様子が、いっそうアルマスの苛立ちを募らせていた。
エメリーネの十七歳の誕生日パーティーは、社交デビューも兼ねていた。本来なら昨年行われるはずだったそのデビューは、王妃の突然の逝去によって延期となった。
この一年間、エメリーネに余計な知恵と力を与える者を遠ざけ、従順な王女を作り上げたと、アルマスはそう思っていた。
パーティーでエメリーネには、自分の瞳の色と同じ宝石をつけてもらうつもりで贈り物を準備し、事前に手渡そうとした。
しかし、それを受け取ったのは彼女ではなく、彼女付きの侍女だった。力のないラモン伯爵の娘に過ぎないと考え、側に置くことを許していたが、それは誤算だったのかもしれない。
そう思っていたが、娘に贈り物を受け取るよう命じたのは、エメリーネ本人だった。
どこかあどけなさの残る唇から発せられた拒絶の言葉は、アルマスの心に鋭く突き刺さる。
――彼女を屈服させたい。
そんな衝動が、心の奥底からふつふつと湧き上がる。