王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
花を手にしたまま、シーラが慌てて声をあげる。
「ベルジュ公爵、私がやりますから」
「気にするな。まずはきちんと花を活けてくれ」
オディロンからそう言われると、さすがのシーラも反論できず黙り込む。彼女の身体に緊張が走ったのを、エメリーネは確かに感じ取った。
「ベルジュ公爵。わたくしたちを困らせて楽しいのかしら?」
先ほどから彼は、エメリーネの反応を見て楽しんでいるに違いない。彼のゆるい笑みが、それを物語っている。
「困らせているだと? 俺はただ、人手の足りないところを手伝おうとしただけだが?」
オディロンの手は、言葉とは裏腹に慣れた動きでお茶の準備を進めている。
エメリーネは、その所作につい引き込まれるように視線を向けていた。ティーポットが傾き、紅茶がカップに注がれる。
「あなた。お茶を淹れることができるの?」
あまりにも丁寧で無駄のない動きに、エメリーネも思わず声をもらしてしまう。
「なんだ? 王女様は、俺が茶の一杯も淹れられない男だと思っていたのか?」
「ベルジュ公爵、私がやりますから」
「気にするな。まずはきちんと花を活けてくれ」
オディロンからそう言われると、さすがのシーラも反論できず黙り込む。彼女の身体に緊張が走ったのを、エメリーネは確かに感じ取った。
「ベルジュ公爵。わたくしたちを困らせて楽しいのかしら?」
先ほどから彼は、エメリーネの反応を見て楽しんでいるに違いない。彼のゆるい笑みが、それを物語っている。
「困らせているだと? 俺はただ、人手の足りないところを手伝おうとしただけだが?」
オディロンの手は、言葉とは裏腹に慣れた動きでお茶の準備を進めている。
エメリーネは、その所作につい引き込まれるように視線を向けていた。ティーポットが傾き、紅茶がカップに注がれる。
「あなた。お茶を淹れることができるの?」
あまりにも丁寧で無駄のない動きに、エメリーネも思わず声をもらしてしまう。
「なんだ? 王女様は、俺が茶の一杯も淹れられない男だと思っていたのか?」