魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
<水鏡の部屋>
アレクサンドラが先に進み、廊下の突き当りの扉の鍵を開けた。
その部屋はいろいろなガラクタが突っ込まれ、古い家具が乱雑に積まれ物置となっている。
隅に、繊細な彫刻のほどこされた小さな石の水盤が置かれて、そこだけはほこりもなく透明な水がこんこんと沸いていた。
アレクサンドラは、グリンカを手招いた。
「これを見てごらん」
小さな銀細工の小箱を開けて、水盤の底に、小さな紫色の羽を一枚沈めた。
手をかざし、波打つ水面を鎮めるしぐさをすると、もやが晴れて二人の人影が映し出される。
アレクサンドラがちょんと、人差し指で水面の中央をつつくと、画面がズームされた。
「えっ、この人!天使ですよね!なんでここに映っているんですか?」
グリンカは水面に映る、漆黒の髪に金の月桂樹の宝冠をつけたオトコ天使を指した。
「そう、こいつが、グルシア。大天使長で魔女駆除の責任者だ。
隣にいるのはサリエル。
緋色の上級天使で情報通だ。二人で組んでニンゲン界で仕事をこなしている」
グリンカは、興味深そうに頬に手を当てて
「先生が見に行ったのは、この漆黒の髪の天使のヒトですよね。
純白の翼なのに髪が黒って珍しいですよね。何か魔界とつながりがあるとか?」
アレクサンドラは、水盤を見つめたまま首を振った。
アレクサンドラが先に進み、廊下の突き当りの扉の鍵を開けた。
その部屋はいろいろなガラクタが突っ込まれ、古い家具が乱雑に積まれ物置となっている。
隅に、繊細な彫刻のほどこされた小さな石の水盤が置かれて、そこだけはほこりもなく透明な水がこんこんと沸いていた。
アレクサンドラは、グリンカを手招いた。
「これを見てごらん」
小さな銀細工の小箱を開けて、水盤の底に、小さな紫色の羽を一枚沈めた。
手をかざし、波打つ水面を鎮めるしぐさをすると、もやが晴れて二人の人影が映し出される。
アレクサンドラがちょんと、人差し指で水面の中央をつつくと、画面がズームされた。
「えっ、この人!天使ですよね!なんでここに映っているんですか?」
グリンカは水面に映る、漆黒の髪に金の月桂樹の宝冠をつけたオトコ天使を指した。
「そう、こいつが、グルシア。大天使長で魔女駆除の責任者だ。
隣にいるのはサリエル。
緋色の上級天使で情報通だ。二人で組んでニンゲン界で仕事をこなしている」
グリンカは、興味深そうに頬に手を当てて
「先生が見に行ったのは、この漆黒の髪の天使のヒトですよね。
純白の翼なのに髪が黒って珍しいですよね。何か魔界とつながりがあるとか?」
アレクサンドラは、水盤を見つめたまま首を振った。