魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
子どもが生まれ、家族ができると、完全に無害化される。

愛する者、守るべき者ができることが重要なのだ。

「普通の魔女なら、その方法が一番簡単だが・・・・」

長老は口に手を当てて、含みを持たせた。

「今回捕らえたアレクサンドラは、その方法が取れないから・・困っているのだ」

さっさと、オトコと性行為をさせればいいだけなのだが、何が困難なのか?

「なぜですかっ?あいつは狡猾で、知恵が回る邪悪度の高い魔女ですよ。
私も、相当に振り回されましたからね。
今回も火柱トラップに、もう少しで引っかかるところで、危ないところでした」

長老は口元で大きな節だらけの指を組み、白く垂れたまゆ毛の隙間から、グルシアをにらむように見た。

この長老は、過去にいくつかのニンゲンの街をせん滅させている。

その威圧感に、グルシアは黙り込んだ。

「アレクサンドラは、その・・<百合の花>ということだ」

<百合の花>・・それは純潔をしめす乙女の象徴。

百合の花の乙女は、穢れなきものとして聖別され、神に直接仕えるものとされる。

「グェエエーー、嘘じゃないですか?あいつは相当に嘘つきですよ」

グルシアは驚きのあまり、のけぞってしまった。

「だって、魔女は快楽と精液を求める存在ですよ。
あいつくらいの手練れなら、相当にオトコを食っているでしょう」

長老はグルシアの指摘に、眉をへの字に曲げた。
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