魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
「天界審問部の天使からの報告だから、嘘ではない。
移送の時に、担当の天使がアレクサンドラの手首をつかんだら、炎が出現したのだ」

「そんな・・・ことが?」

浄化の炎は、何人なりとも触れてはならない、特別な神聖さを意味する。

「君もわかっていると思うが、徴(しるし)はあくまでも、オトコと関係を持ったことのある魔女につけられる。
<百合の花>であるものに、我々もうかつに触れることができない」

その言葉に、グルシアも考え込んだ。

「はぁ・・その話は、聞いたことがありますが。
それは幼いこどもの場合で、神格がもともと高く、VIP扱いにしなくてはならない。
まさか魔女が・・ありえないでしょう」

「そのまさかが、現実に起こっているから、対応に手を焼いている」

長老はもてあますように、自分の手の甲をボリボリと掻いた。

「アレクサンドラは大魔女ですよ!
邪悪度上位ランキングの常連ですよ!聖別されているわけがないでしょうがっ!!」

興奮したグルシアは、拳を握りしめ、前のめりに椅子から立ち上がっていた。

そして、天使としての品格を失くす行為をしてしまった。

バサバサ・・・・

グルシアは自分の背中の羽を、おもわず鳴らしてしまったのだ。

上司の前では、礼を逸した行為だ。

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