魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
くだらないって・・・本当にそうなのか?

「妨害に会ったとか、嫌がらせを受けたとか、師匠の魔女になぜ言わなかったのだ?」

グルシアの質問に、魔女は灰皿に灰をトンと落とし、腕組みをしてふんぞり返った。

「魔界つーとこは弱みを見せたら、必ずそこに付け込んでくる。
だから、仲良くしていても、実はみんな敵なのさ。

利害関係が一致すれば、協力もするが。
自分にメリットが無い、めんどくせーことは、ぜってぇーやるわけないって」

魔女はたばこをふかし、その煙をぼんやりと目で追っていたが、フンと鼻で笑った。

「今回も魔女連中に力を見せつけておこうと、派手な魔法をしかけたのが・・・」

ふぅと息を吐いて、エメラルドの瞳が伏せられた。

「あんたらの動きが、こちらの予想より早かったな」

「しかし、君は自分の魔力を最後まで振り絞って、逃げ道の穴の封印をしただろう。
自分が捕まるのをわかっていて・・・なぜそうした?」

グルシアが聞くと、魔女は<もうどうでもいい>という投げやりさの口調で

「アタシの弟子がいたから、あいつには穴をふさぐだけの魔力がまだない。
それに、魔女認証の不正がばれたら、魔界にはいられないし。

自分の仕事をコンプリートして、幕引きをしたいと思っただけ」

そう言い終わると、魔女は立て続けにワインをあおり、たばこをふかした。

何かまだ、わだかまる気持ちが残っているようだ。

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