魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
クールビューティ、女王様タイプになるのか。

ブドウ棚の下で、優雅な所作でワイングラスを傾ける、黒髪の麗人が目に浮かぶようだ。

「ワイナリーなら、いろいろな種類が飲み比べできるし・・・最近は日本酒の酒蔵も行くかな」

「その時は、誰かと一緒にいくのか?」

「いや、魔界の連中は、酒癖が悪いからつるまない。一人で行くようにしている。
こっちでトラブルを起こしたらやばいし」

コーヒーカップを両手に持って、魔女はそっと一口飲んだ。

そのしぐさは、やはり子どもっぽい。

「それなら、いい場所が・・・・」

グルシアは言いかけて、口を閉じた。

目の前の魔女が・・・この先どうなるのか、わからないのだ。

私情を入れるべきではない。

テーブルの上の霞草が微かに揺れる。

グルシアは話題を変えた。

「今日は、どんな物を買ったんだ?見せてみろ」

魔女は大き目な段ボールを、椅子の上に置くと、ガムテープをビリビリと引っ張り破いた。

「ほれ、これがいいと思って。制服が汚れちゃったし」

黒いドレス。

レースとフリル、リボンの満載のゴシックロリータ。

「なるほど・・」

魔女にふさわしいと言うか、アイドルの衣裳のようだ。

そのドレスをバサッと椅子の背もたれにひっかけると、次に二つ目の段ボールを開けた。

しばらく、ごそごそとビニール袋をあさっていたが

「これはどうだっ!!」
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