魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
<天使の体調不良>

仕事を終えて、グルシアがニンゲン界のマンションに戻ったのは、深夜、遅い時間だった。

暦の上では早春だが、外の風は身を切るように冷たい。

急いで鍵を開けると、部屋が暖かいのでほっとした。

ここでは、人間の体になっているので、寒さや暑さはそれなりに影響がある。

リビングには電気がついていたが、魔女はもう寝ているのか、姿がない。

グルシアは本棚から数冊の本を取り出して、隠してあったブランデーの瓶を取り出した。

正直、天界とニンゲン界の仕事の掛け持ちはキツイ。

魔女ではないが、酒がないとやっていられない、ヤサグレた気分だった。

グラスにブランデーを目いっぱい注いで、一気に飲み干すと、寝室のドアをそっと開けた。

魔女はベッドにもぐりこんでいて、薄暗い照明に黒髪が溶け込んでいる。

グルシアは、隣のベッドに寝っ転がった。

この魔女が天然なのか、おちょくっているのか、悪意があるのか・・

そもそも百合の魔女の扱いがわからない。
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