魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
グルシアはいきなり魔女の手首をつかみ、そのままベッドに、バックハグ体勢で押し倒した。

「君も冷たくなっているな。それに・・・もう一度、魔力がないか確認してみたい」

「はにゃっ?」

グルシアの腕に力が入り、魔女の背中が密着する。

「おいっ・・・何だよっ!!放せやっ!!」

魔女が抗議の声をあげて、足をばたつかせたが・・・そのまま抱きしめられ抑え込まれた。

「ダメだ。離したら、逃げるかもしれないし」

魔女はまるで、暴れているフワフワの子猫のようだ。

「それなら縛るか、手錠をかけるとか、すればいいだろうがっ!」

異議を唱える魔女に、グルシアはふっと笑った。

「そうだなぁ。でも私はそういったプレイは好きではないのだ」

「おいっ!プレイの話とちゃうぞっ!」

グルシアの腕の中で、魔女は完全に抱き枕になっている。

「ははっ、君は子猫みたいで・・・」

魔女は再度足をばたつかせたが、グルシアの体重がかかった。

「足、足!!絡めるな!接触するとよけい熱があがるぞ!!」

熱のせいか、冷たい魔女の体は心地よい。

「君のせいで熱が上がるのなら、こうやって接触面積を大きくしておけばいい。
アレルギーには、暴露療法が有効だろう?それに・・・」

グルシアが首筋に鼻を寄せ、スンと匂いをかいだ。

「ミントの匂いがする。ああ、そうか、魔女じゃないから・・・魔女の臭いがしないのか」
< 62 / 92 >

この作品をシェア

pagetop