魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
「えっ・・・!!」

首筋に赤く小さな唇の跡がついている。

・・・キスマーク!!

グルシアはタオルを投げ捨てて、寝室に駆け込むと、寝ている魔女の肩をつかんで揺さぶった。

「おいっ!!これは何だっ!!」

「ええーー、なんだよーー?」

魔女は眠たげに薄目を開けると、グルシアの首元に視線をやった。

「ああ、魔女の印。んで、アンタはアタシの物ということになる」

「はぁ・・・?!」

グルシアは驚きのあまり、声が裏返った。

「それがついていると、他の魔女は手出しできない。
印のある物を、盗ってはいけない掟がある」

そこで、魔女はポンと布団をはねのけ、正座をすると、グルシアをうろんな目で見た。

「だからぁ、昨晩のは、いったい何だったんだ?
いきなり押し倒されて、ありゃっまっ!?と思ったら・・・アンタはそのまま寝落ちするし。

あれはねぇ、セクハラかい?
セクハラには、セクハラ返しをするのが魔女の礼儀だし」

魔女がよどみなく言うので、グルシアは首を手で押さえたまま動けなかった。

これをセクハラ返しというのか?

「まっ、アンタは昨夜、熱が高かったから、頭が混乱していたとしても、しょーがないと思うけど」

「そそ・・それは・・・」

グルシアは言葉に詰まった。

熱に浮かされ、判断が・・・何かの感情か、衝動が・・・理性を上回ったのは確かなのだ

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