魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
<無害化測定試験>
教会前の駐車場には大型トラックが数台止まり、音響や照明機材が運び込まれている。
コンサート会場の準備が、着々と進んでいた。
「これは、これは漆原先生。わざわざお越しくださってありがとうございます」
教会の正面玄関の石段脇で、グレーのスーツ、緋色のネクタイ姿のサリエルが満面の笑顔で立っていた。
グルシアの隣には、黒のリボンとレース満載のゴスロリファッションの魔女が立っている。
「こちらの可愛らしいお嬢様は?」
サリエルは、わざとらしく質問した。
「ウルシバラのヨメで、沙羅と言います。初めまして」
魔女は緊張をしているのか、不機嫌なのかわからないが、張り付けたような笑顔でぎこちなく頭を下げた。
「ははぁ!!こんなに可愛らしい奥様がいらっしゃるとは・・漆原先生も隅にはおけませんね」
サリエルの両手を上げたわざとらしいリアクションに、グルシアはおもいっきり額にしわを寄せた。
「どうぞ。中にご案内しますよ」