魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
邪悪な者はこのワインを飲むと、喉が焼けるように痛み、もだえ苦しみ、すぐに吐き出してしまう。

「まず、これを飲んでみろ。」

魔女はグラスを受け取り、その香りを確かめた。

「いい香りだ。強くて、気品を感じるね」

魔女は目を閉じて、ためらうことなく口に含んだ。

「うん・・・熟成されて、まろやかだ」

コクンと飲み込む。

魔女の様子に変化がないか、注意深く観察をしたが、特に問題はなさそうだ。

グルシアは第一段階をクリアしたので、安堵した。

「聖別されたワインを飲めるのなら、大丈夫だ。可能性がある」

この魔女の邪悪度は、問題ないレベルだということだ。

「では・・・準備をしよう」

そう言うと、グルシアはネクタイを外し、ワイシャツを脱いだ。

「にゃにゃにゃ・・・何脱いでんだよぉ!!」

「これから・・徴(しるし)をつける!」

その爆弾宣言に、魔女は一歩飛びのいたが、グルシアは無視をしてワインの瓶を手にした。

「浄化の炎は邪悪な気を検知すると、出現する。だから神聖な環境をつくらねばならない」

そう言うと、ワインの瓶を自分の頭の上にかかげ、浴びるように全身を濡らした。

グルシアは、ネクタイを魔女に差し出した。

「これで私の手首をしばれ。後ろ手にしろ」

「なに・・やろうとしてんだよぉ」

魔女が驚いて、大声を上げた。


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