魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
「君は百合の花だから・・何が起きるか予測がつかない。

何かのきっかけで黄金の剣が出て、君を傷つけるかもしれない。
剣は、私の危機を察知すると、出てしまうから」

グルシアは大きく息を吐き、両手で魔女の肩をつかんだ。

「いいか、よく聞け。サリエルが、もう少ししたら天界命令を持って戻って来る。
封印をすぐに執行しろと言うはずだ」

その言葉に、魔女は横を向いてうなだれた。

「その前に、何とか徴(しるし)をつけなくてはならない。君が生き延びるために」

グルシアはおびえるような表情を見せた魔女に、ぐいとネクタイを突きつけた。

「早く、手首を縛れ!!」

「アンタはバカか!いくら魔界耐性が強くても、粘膜接触はやばいんだぞ!!
そんなこと、できるわけがないじゃないか!!」

魔女は戸惑いの極限なのか、壁に張り付いて、体を左右にぐらぐら揺らしている。

「それにさ、アンタも焼かれる危険があるんだぜ。
なんで、アンタがそこまでやる必要性がある?
それに・・・ううんと、アタシだって、やったことないし・・・」

グルシアは、魔女と向き合うように立った。

カベドン状態の距離より近い。

「このまま天界の指示に従い、君を封印したならば、私は・・ずっと後悔すると思う。
そして、その想いを引きずっていく、自分が許せないと思う」

魔女はエメラルドグリーンの瞳を伏せ、口角を下げた。

無言・・・葛藤。

「すぐにできる方法がある。試してみる価値はある」
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