魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
あのざわざわして、胸が詰まる、甘くて苦い感情をこの大天使も抱えていたのか。

「君は、私の指輪を持っているだろう?
私以外の者が、その指輪を持つ意味は・・・私の女神になるということだ」

「はにゃっ?女神とは・・?」

魔女は、胸に下がる指輪を握りしめた。

グルシアは、魔女を強く抱きしめたい衝動にかられた。

しかし、手は縛られているので、わずかに体を寄せただけだった。

「天使が自分の指輪を渡すのは・・・ニンゲン界でいう求婚だ。
本来ならひざまずいて、その手を取り、許しを請うことなのだが・・・」

グルシアはしばらく沈黙した。

・・・が、その決意を宣言した。

「YESなら、自分で左手の薬指にはめてくれ」

魔女は、グルシアを凝視していたが、指先は胸から下がっていた指輪にあてられた。

「魔界的に言うなら、アンタと無期限の専属契約をするってことか」

魔界と天界は認識が違うが、概ね間違ってはいない。

「そう言う事だな」

グルシアがうなずいた。

「そんならさぁ・・・アンタが他のオンナと浮気したら、アンタの羽をむしっちゃっていいってことかな」

羽をむしる・・・とは、まぁ、今は深く考えまい。

「表現方法は過激だが・・・方向性は間違っていないと思う。
君なりの嫉妬の感情を、表現していると解釈できる」

「とにかく、アンタは言い出したら、ぜってー、引かないよね」

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