映えるキミと恋をする
「……確かに」
「また真顔になったっ」
紫音さんこそまた笑いのツボに入っている。
でも本当、言われてみると紫音さんがインフルエンサーと知ってもサインとか握手とか一応でももらっておこうとかしておこうって思わなかった。
助けてもらったお礼に頭がいっていたのもあったからか……美形におどろきすぎたのか。
いや、どちらもだ。
「ってことで、お互いに悪用しない約束のもと、交換しない?ほらここに猫ちゃんおるぞー」
「お……お願いします」
人懐っこい野良猫ちゃんの画像のために、連絡先を交換してもらい、無事に画像は保存できた。
そしてその後、撮影を再開しまた場所を移動しては撮ることを繰り返して数時間──
移動の最中で会話をしながらも撮影にも慣れてきて。
「私『のんちゃん』とあだ名にされることが多いんですけど。ずっとのん、の"ん"はどこからきてるのかってたまに思うんです。紫音さん的にどう思いますか?」
「っふふ……確かに。僕ものんくんって呼ばれてた時はあるけど、僕の場合は紫音だからなぁ。考えてみるとのぞみでのんって不思議だよね。のぞもぞみもあだ名って感じにはならないからかな?」