同居人がめんどくさい
今日の選択が正しかったのかどうかなんて、私にはわからない。

選択の正しさよりも、私を取り巻く環境の劣悪さに押されて選んだ道だったようにも思える。

けれど、不安こそあれど、後悔はあまりなかった。

どうせ残された道など、誰も大して変わりはないんだ。

私に降りかかる人生は、そんなに甘くない。

だから、どうせどの道をいっても、楽な道のりは待ってない。

どうにも行かなくなって、死ぬのならそれでもいいとさえ思った。

最後に、こんな面白い事もあったと思って死ねるなら、それもまあ、悪くないかと思うのだ。

ピロン、という電子音と共に、メッセージが画面に映し出される。

【香恋ちゃん、今日はありがとうね。お迎えがあるからって急に切り上げてごめんね。無事にホテルに着いたかな?

明日は......】

さっき別れてばかりの奥さん、亜紀(あき)さんからだった。

こうやって、あまりにも人を肯定的に捉えやすいのが私の欠点でもあると思うけれど、この文面からみてもやはり亜紀さんが悪い人だとは思えない。

なんて、私がそう思いたいだけかもしれないけれど...。

簡単に返信を打って送信する。

いつもと同じ道のりなのに、なんだか少し足取りが軽かった。

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