同居人がめんどくさい
かといって、ここに残るのが正しいとも思えない。

同居する相手が、亜紀さん一家だと思ったからこそついてきたのだ。

それが、元から男性1人との同居だと知っていれば、のこのことついてきたりはしなかった。

「...」

男じっと見る。

私の視線に気づき、男も視線を返してくる。

...そういえば、この人はどうして、こんな事を受け入れたのだろうか。

やはり、”そういう事”が目的でこんなことをしているのだろうか。

と、勝手に疑念の目を向けてしまう。

「あの...同居の話には、賛成なんですか?」

私からすれば、しばらくの間寝るところが見つかり、安定した生活を送れる。

今の私にはこんなに好都合なことはない。

けれど、男からすれば、そうではないのだ。

折角自分1人で住んでいるこの快適な空間に、見ず知らずの他人が入ってくるのだ。

当然、生活のリズムは崩れるだろうし、お互いを気遣う無駄な労力も発生する。

男にとっては何にもメリットは無いのだ。

「ええ、まあ...」

男は歯切れの悪い返答をする。

何かを言い淀んでいるように見える。

「でも、迷惑じゃないんですか?同居人がいるなんて。」

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