同居人がめんどくさい
「あ...はい、聞いてました。その...モテ過ぎて?困ってるんですよね?」

言いながら、笑いで声が少し震えた。

男はそれに一層腹を立てたようで、ますます表情が険しくなっていく。

「...てめえ、この家泊まらせねえぞ。」

男のカップを握る手がフルフルと怒りで震えている。

「あ、すみません。」

もう何を言っても、笑いで煽っているようにしか聞こえない。

男の苛立ちがどんどん募っていくのがわかる。

「...もういいわ。とりあえず、ここ住むなら、約束は守れよ。」

男は紅茶を飲み切ったカップを持って席を立つ。

笑いに堪える私を横目に、食器の片付けを始める。

いつまでも私がニヤニヤと笑っているので、

「いつまで笑ってんだよ。」

と呆れた顔をしていた。

洗い物をしながら、困った、という顔で何度か首を横に小さく振っている。

これ以上何かを言っても無駄だと思われたのかもしれない。

ハアッと困ったようにため息をつくその様子に、ちょっとだけ、そんなに悪い人ではないのかもしれない...と思った。
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