真面目だけが取り柄の聖女候補ですが、今日から頑張るのをやめます!
ミルティーヌは冷たい瞳で私を一瞥した。

「今さらしらばっくれなくていいんですよ。
急にガーディオ様やユリーフィア様に話しかけ始めて、外見もガラッと変えて、私に対抗しているのが見え見えで、心の中で笑ってしまいましたわ」

え?ええ!?そういうふうに見られていたの!?

「アリア様はお勉強はできるようでしたので、その一点について、私は尊敬していましたのよ。
でも、急に、本当に急に周囲に取り入り始めて、正直引いてしまいました。そこまでして、聖女という立場に執着があるのですね。見ていて恥ずかしいですわ」

「いや…かなり誤解があるような…」

無意識に呟いてしまった。

「ああ、それもアリア様の作戦ですよね。無邪気で意図なく本音を口にできる自分アピール、みたいな。
でもそれって、分別がなく気遣いができないだけの未熟な態度だと思いますわ」

「だから作戦とかじゃなくて…」

「でも、ガーディオ様もユリーフィア様も、あなたの作戦にまんまと引っかかってしまったことには驚きでした。
アリア様のあざとさに気づかないんですね。こんなにあからさまなのに。ビックリです。
きっと、ガーディオ様もユリーフィア様も自分の務めにまっすぐな方々なので、策略に弱いのかもしれません」

喋り出したらとまらないミルティーヌに呆然としながら、私は今まで彼女が思っていたことを知って、大きな衝撃を受けていた。

「そんなつもりはありません!」

とにかく否定しないと…。
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