最下位特待生は、学園トップ4の家庭教師になりまして。
「笑いませんよ」

「……」

「だって」

私は答案を見ながら言った。

「九条くん、ちゃんと努力してますから」

「……何を根拠に」

「解答欄に、何回も消して書き直した跡があります」

九条くんが顔を上げる。

「分からない問題を飛ばすんじゃなくて、

最後まで考えた結果ですよね。」

「……」

「ちゃんと努力できる人が、私は好きですから。」

しばらく沈黙が続いた。

やがて、九条くんはふっと鼻で笑った。

「トップ4の家庭教師とかどんな変人が引き受けたんだって

思ってたけど……マジで変なやつが来たわ」

今度の声は、少しだけ柔らかかった。

「今日は、とりあえずここからやりましょう」

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