最下位特待生は、学園トップ4の家庭教師になりまして。
そう言って私が教科書を開くと、

九条くんは文句を言いながらも席についてくれた。

「一時間だけだからな。

俺、勉強とかくそだりぃし」

「分かりました」

「厳しくするなよ」

「必要に応じるので保証はできませんが.....善処します。」

「……っ、ふ。

んだそれ」

「?」

くくっと喉の奥で笑う湊。

九条くんにとって、

それが初めて誰かに向けた興味だったということを、

この時の私はまだ知らなかった。

「ここまでは理解できますか?」

私が尋ねると、九条くんは黙りこくった。

……嫌な沈黙。

これは多分、分からない時の沈黙だ。

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