最下位特待生は、学園トップ4の家庭教師になりまして。
「では、この一文の主人公の心情が分かる人」

先生が教科書を閉じながら教室を見渡す。

しーん。

誰も手を挙げない。

うーん.....

手を挙げるべきかな。

いや、でも毎回当てられるし。

たまには誰かが──

「朝比奈」

またかぁ.....。

小さくため息をついて、静かに立ち上がった。

「主人公は『諦めた』のではなく、

『諦めるしかない』と思っています。

前の場面で『笑おうとした』という表現があるので、

本心ではまだ希望を捨てきれていないんだと思います」

言い終わると、先生が満足そうにうなずいた。

「その通り。よく読めているな」

「ありがとうございます」

ふっと安堵の息を吐いて席に座る。

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