最下位特待生は、学園トップ4の家庭教師になりまして。

国語は苦手ですか?一ノ瀬くん

……月曜日は、あの人なんだよね。

自然と背筋が伸びた。

九条くんとは、また全然違うタイプ。

考え始めたら、また胃がきゅっと痛くなる。

「……よし」

私は自分の両ほっぺを軽くぱちん、と叩いた。

大丈夫、焦らなくていい。

一人ずつ、一人ずつ。

私にできることをやればいいんだから。

そう自分に言い聞かせて、私は夕焼け色に染まる校舎をあとにした。

そうして迎えた月曜日。

「はぁ……」

教室へ向かう廊下を歩きながら、小さくため息をつく。

今日は、一ノ瀬くんとの初日。

金曜日に廊下ですれ違っただけでも、

あの近寄りがたい雰囲気は忘れられない。

九条くんは怖そうに見えて、話してみると意外と素直だった。

でも一ノ瀬くんは……。

なんというか―――あだ名にもある通り、「氷」って感じだ。

話しかけても、「……で?」って言われそう.....。

勝手なイメージだけど。

……いやいや、失礼か。

< 42 / 72 >

この作品をシェア

pagetop