最下位特待生は、学園トップ4の家庭教師になりまして。

来週もまた頑張りましょう、律くん。

今日の分は予定よりずいぶん進んだ。

最初はどうなることかと思ったけれど……。

うん。

思っていたより、ずっと順調だったかもしれない。

「では、また来週──」

立ち上がろうとした、そのとき。

「朝比奈さん」

「はい?」

呼ばれて振り返ると、一ノ瀬くんは頬杖をついたまま、こちらを見ていた。

いつも通り穏やかな表情。

でも、何か言いたそうな顔をしている。

「ひとつ、お願いがあるんですが」

「お願いですか?」

「はい」

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