最下位特待生は、学園トップ4の家庭教師になりまして。
いやいやいや、待って待って待って。

学園中の憧れをそんな簡単に名前呼びなんて……!

「むっ、む、無理です!!

まだちょっと難しいです!!!」

思わず首をぶんぶん振る。

一ノ瀬くんは、そんな私を見て小さく笑った。

「即答ですか」

「だって……!」

「九条くんにも敬語でしたよね」

「う........っ、はい。」

「でも、僕は気にしません」

一ノ瀬くんは穏やかな声で続ける。

「むしろ、朝比奈さんが無理をしていないか気がかりです」

「無理……ですか?」

「はい」

少しだけ目を細める。

「僕に気を遣って、距離を取ろうとしているように見えるので」

図星だった。

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