転生令嬢は謎の騎士に溺愛されています!?~地味スキルと言われましたが【待機】と【接続】で料理も魔法も思いのまま? 辺境で幸せになります!~
ということで、私の魔女見習いとしての過酷な修行が始まった。
まずは、マッドサイエンティスト魔女のリーゼルさんによる『調合』の修行だ。
「いいかユフィ! この二つの素材を融合させるには、複雑な魔力中和の陣を描いて」
「えっと、二つの効果を反発させずにくっつければいいんですよね?」
「言うのは簡単だけどね! その二つを無理やり合わせたら大爆発――」
「【接続】」
私は足元に転がっていた二つの素材を両手に持ち、ゲームのアイテム合成の要領で、ぽんっとくっつけた。
シュンッ、という音と共に、二つの素材は光に包まれ、見事な『最高級の回復薬』へと変化した。
複雑な魔法陣も、魔力中和の理論も、私にはサッパリわからない。ただ「AとBをアイテム合成する」という結果だけを【接続】したのだ。
「な、ななな……魔法陣を無視して、事象だけを結合させただとぉぉぉ!? なんだその規格外な能力は! よーし、ならこの爆発寸前の劇薬と麻痺草ならどうだ!」
「あ、はい。【接続】」
こうして私は、リーゼルさんの無茶振りに応えながら、一瞬で『睡眠の煙玉』や『麻痺の毒粉』などのいかがわしいアイテムの製法を次々とマスターしていった。
続いて、男の娘魔女ココちゃんによる『回避と防御』の修行。
「魔女は打たれ弱いからね! 攻撃を避けるステップと、このボク特製『魔女見習いローブ』の防御結界の使い方を教えるよ!」
ココちゃんが容赦なく放ってくる魔法の弾を、私は泥だらけになりながら避け続ける。
そして。
「あっ、避けきれないかも……私の服の結界と、あの木の表面を【接続】!」
「ええっ!?」
魔法弾が当たる瞬間、私は自分の服にかかっていた防御結界の判定だけを、離れた木の幹に移動させた。
魔法弾は私をすり抜け、木に当たって弾け飛ぶ。
「すごいすごい! 空間の概念まで繋げちゃうの!? 君、天才だよ!」
――そんなこんなで。
毎日泥だらけ、ススだらけになりながら、私はスキルと魔女のトリッキーな戦術を組み合わせた『費用対効果最強のゲリラ戦法』を徹底的に体に叩き込んだ。