春のその先で、君と。



ほんの一瞬だったけれど、胸の奥までいっぱいになるようなキスだった。


初めてのキスは、優しかった。


短い時間だったけれど、湊くんの「好き」が伝わってくるような、優しいキス。


唇が離れて、もう一度目が合う。


なんだか恥ずかしくなって、私は小さく笑った。


湊くんも照れたように笑う。


観覧車の窓の外には、きらきらと輝く遊園地。


この夜はきっと、私たちにとって忘れられない時間になると思った。



< 89 / 157 >

この作品をシェア

pagetop