ブルー・ディスタンス~君の特別になりたかった私は、最初から君の特別だった。~

④ー❷

「嘘って、何が?」

不思議そうに小首を傾げる詩織に、私は言葉を絞り出した。

「私……律くんのことを応援するって言ったけど、本当は……私も、入学式の時から、ずっと律くんのことが好きだったの」

屋上に沈黙が流れる。
風の音だけが、私たちの間を通り抜けていく。

「詩織が『好き』って言った時、私、勇気がなくて、自分の気持ちを言えなかった。親友の詩織を裏切りたくなくて、諦めようと思ったの。でも、やっぱり……諦めきれなかった」

私は頭を深く下げた。
「本当に、ごめんなさい」

怒られるかもしれない。絶交されるかもしれない。
それでも、詩織にだけは自分の口から伝えたかった。

しばらくの沈黙の後、詩織の小さなため息が聞こえた。
恐る恐る顔を上げると、詩織は怒る風でもなく、少し困ったような、でもどこかスッキリしたような表情で笑っていた。
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