ブルー・ディスタンス~君の特別になりたかった私は、最初から君の特別だった。~
⑤-❷
放課後の図書室を後にした私たちは、並んで下校の途についていた。
夏の終わりの生温かい風が、私たちの頬を撫でていく。
「……なあ、璃子」
不意に呼ばれた名前に、私の心臓がドクンと跳ねた。
「え、あ、はいっ」
「そんな緊張すんなって。……名前、璃子って呼んでいい?」
「う、うん。私も、律くんって呼ぶ」
お互いに顔を真っ赤にしながら、ぎこちなく歩く。
影が二つ、アスファルトの上に長く伸びて、時折重なりそうになる。
「俺、高梨さんにもちゃんと話した。自分の気持ちを中途半端にして、巻き込んで悪かったって。そしたら『知ってたよ、ヘタレ律くん!』って笑って許してくれた」
「詩織……」
「夏美にも、お前らじれったすぎんだよって、散々怒られたしな」
律くんが苦笑いする。
周りのたくさんの優しさに支えられて、今、私たちはここに並んで歩いている。
閉ざされていたブルーの世界が、夕暮れの茜色に染まり、少しずつ温かい赤へと溶けていくようだった。
夏の終わりの生温かい風が、私たちの頬を撫でていく。
「……なあ、璃子」
不意に呼ばれた名前に、私の心臓がドクンと跳ねた。
「え、あ、はいっ」
「そんな緊張すんなって。……名前、璃子って呼んでいい?」
「う、うん。私も、律くんって呼ぶ」
お互いに顔を真っ赤にしながら、ぎこちなく歩く。
影が二つ、アスファルトの上に長く伸びて、時折重なりそうになる。
「俺、高梨さんにもちゃんと話した。自分の気持ちを中途半端にして、巻き込んで悪かったって。そしたら『知ってたよ、ヘタレ律くん!』って笑って許してくれた」
「詩織……」
「夏美にも、お前らじれったすぎんだよって、散々怒られたしな」
律くんが苦笑いする。
周りのたくさんの優しさに支えられて、今、私たちはここに並んで歩いている。
閉ざされていたブルーの世界が、夕暮れの茜色に染まり、少しずつ温かい赤へと溶けていくようだった。