愛しいひと――く ち な し身代わりの恋(番外編)
「……じゃ、やめるか?」


 額に汗をかき、私の中で吐き出そうとしていたのだから、きっと本心じゃない。
 普通の男なら止められないはずだ。

「私もイキたいから、外して」

 女友達の話では、セックスしてもイクのは相手だけみたいなこともあるらしいけど、ノブは確実に女もイカせる。

だから、本能的に、肉欲的に、余計に離したくない。

「それじゃ危険じゃない?」

 ノブが言ってるのは、妊娠のこと。

「危険日なら言わないよ」


 私は、自分の手でゴムを外した。

「……大丈夫、なのか?」


 ノブは迷ったように、私の中に戻ってきた。

 だけど、吐き出したのは私のお腹の上だった。
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