愛しいひと――く ち な し身代わりの恋(番外編)
久しぶりに梓と重なった夜。
夢にアユミが出てきた。
蓮もいた。
アユが事故に遭った頃の俺だった。
三人で食事をしていると、急にアユミが泣きだした。
どうしたんだ? と尋ねても首を横に振るばかりで何も答えない。
アユミは蓮の手を引き、ゆっくりと俺の前から消えていく。
そのあとを必死に追っていた。
「アユ!」
何処に行くんだ? そんな悲しい顔をして。
俺を置いていくな。
また、一人にするのか。